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4月11日、日曜日。普段は無機質な学生会館の一室が、その日だけは全く違う空気に包まれていた。
響き渡るのは、琴や尺八の音色。目に映るのは、可憐な舞や演技。
この日は古典芸能系サークル16団体による古典芸能発表会が行われたのである。
13:00に開始した発表会は、三部構成で18:00過ぎまで続いた。
日曜日の午後のひと時を日の当たらない地下で過ごしたわけだが、外に出たいとは
まったく思わなかった。
それは飽きがこないように綿密に練られたプログラムのせいでもあるだろうし、
何よりも目の前で繰り広げられている真剣な技の数々に引き込まれていたからである。
張り詰めた空気、一つ一つの動作、そして静寂。
いくらあらすじを知っていたとしても自分の肌で感じない限りは古典芸能の世界を
理解することはできない。ましてや、言葉で表現することはなおさら難しいだろう。
そんなわけで、今回は発表会の主催者側からの声を取り上げてみた。
「三津巴は津軽民謡4曲を披露しました。発表前に会場を見に行くと席はほぼ満員で
たかをくくっていたサークル員は早くも緊張。昨年の発表会を見学しに来て階段から
ころげ落ちた元幹事長は、今年も当日に三味線を破損するなど不運ながらも
トリを飾りました。来年こそは…!(津軽三味線愛好会三津巴)」
「来てくださった方は長唄を聞いたことがない方ばかりなので新鮮な気持ちで発表が
できました。
新入生の反応もよく、緊張はしましたが楽しく参加することができました。
古典芸能サークル同士の交流の場にもなり、よい会でした。
この発表を活かして、更なる芸の向上に努めたいと思います!(長唄研究会)」
「発表会は緊張しましたが、新入生の方々も真剣に見入っていたのが印象的でした。
多くのサークルだからこそ成功できたと思います。(喜多会)」
「予想していたよりも多くの一年生が見に来てくれ、充実した発表会になったと思います。
古典芸能に触れる機会なんてなかなかないですし、各サークルの良いアピール空間と
なったことでしょう。できることなら各サークル同士、幹事のみでなく
皆で会をつくりあげることができれば良かったな、とは感じました。何はともあれ
皆様お疲れ様でした。(観世会)」
「日舞研は、『宝船』と『藤音頭』を発表しました。
久しぶりの発表会だったため、少し緊張しましたが、
終了後に沢山の新入生に声をかけてもらったり、練習に来てもらったりしたので、
大成功だったと思います。
今回は出しませんでしたが、日舞には、男の人を演じる演目も沢山あります。
ぜひ日舞研に遊びに来てください☆(日本舞踊研究会)」
最後に古典芸能連盟代表の竹内さんは発表会をこう振り返る。
「古典芸能発表会本番当日が無事に終わって、まずは「良かった」の一言です。
当日までの準備に関しては難しい面が多く苦労しました、直前にアクシデントが
あるなど、執行部として悩み事の尽きる時はありませんでした。
でも終わってみると、参加サークルの方々にもっと頼ってよかったのだと思いま
した。執行部だけで悩みを抱えていましたが、皆さんの中には意識の高い方も沢
山居て、当日はその方々の働きが無ければ決して無事に終わるものではありませ
んでした。
来場された新入生の方々にはそれぞれの古典芸能の魅力を見ていただけたと思い
ますが、その一方で舞台裏に隠れた、古典芸能をやっている人たちそれぞれの魅
力も伝わったなら代表として嬉しい限りです。」
いくつもの団体が集まって一つのイベントを行うということは簡単なことでは
ないだろう。いらぬ苦労を背負ってしまうこともあるかもしれない。
しかし、多くの団体が集まったからこそできることというのも確かにある。
そんなことを感じさせてくれた発表会だった。
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