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「WAVOC」インタビュー

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WAVOCのプロジェクトの一つである「ハンセン病問題支援」
このプロジェクトの参加者は、かつてハンセン病にかかっていた人たちが暮らす快 復村を訪れて一緒に生活をする。
その生活の中で見えてくるものとは……? 国境を越えて人の心が生み出す差別と いう問題に向き合うことの難しさを、前代表の菊池歩さんに伺いました。


――このプロジェクトはどのような理由から立ち上がったもの なのでしょうか?

 ハンセン病への偏見という非常に深刻な社会問題が日本にも中国にもあるのです が、日本の問題は訴訟などを経て完全ではないにしても解決の方向に向かっている 問題です。しかし中国では未だにハンセン病快復者の方々が隔離されているような 状況があり、根深く差別が残っている。その現状に対して、同じようにハンセン病 問題を経験した日本の視点が生かせるのではないかというところから始まったプロ ジェクトですね。

――実際に快復村で過ごしている人たちと接してみて、どのよ うに感じましたか?

 やはり、病気の後遺症が目に見える形で残っているので、初めて会ったときはシ ョックでしたね。また、生活環境にカルチャーショックをうけました。彼らはハン セン病快復者ということで、国から用意された村でわずかな補助金をもらって生活 しているのですが、その場所がとても辺鄙な場所で、事実上の隔離なんです。人の 目に触れないような場所で、最低限の補助金さえもらえずに生活をしている実態を 見て最初は驚きました。ですが、一緒に過ごしているうちに彼らは本当に「普通」 なんだってことを感じたんです。人から非難されたり、避けられたり、そんなこと をされる理由なんてどこにもなくて、普通のおじいちゃん、おばあちゃんなんです よ。そういう「普通」の存在が、偏見によって「普通」に扱われないということに 対してものすごく疑問を感じました。

――実際に活動を通して、成果や課題などは見られましたか?

 成果としては、僕たち日本の学生が今まで閉ざされていた快復村に入っていくこ とで、周辺の村なども今までよりも快復村に対して興味を持つきっかけとなったよ うです。それによって以前は全くなかった周辺の村と快復村との交わりが少しずつ 生まれてきています。  難しい問題だと感じたのは、中国の快復者さんたちの考え方が日本の人の考え方 とかなり違うことです。というのも、日本人はハンセン病問題は深刻な差別である と感じる一方で、中国の快復者さんたちは差別だという意識が薄く、現状に不満を 抱いているわけではないのです。差別や偏見に立ち向かうというよりも、病気にな ってしまった自分たちのために辺鄙なところではあるけれど住まいを与えてくれて 補助金までくれる、という考え方が彼らにはあります。国家に対する考え方、価値 観の違いが、両者の考え方において大きなズレを生み出しているんでしょうね。け れど、快復者さんたちが不満に思っていないとしても、隔離されて差別を受けてい るというこの状況は間違っていると思います。「普通」のものを「普通」ではなく してしまう、差別。それは人の心に潜む社会問題であり、非常に深刻なものですか ら。

【プロフィール】

政治経済学部経済学科3年
菊池歩










【WAVOC ハンセン病プロジェクト】
ハンセン病 問題支援プロジェクトは今年で活動4年目を迎え、参加キャンパー総勢29 名は【橋-qiao-】とい う学生NGOを結成して、夏と冬の年二回、中国広東省内の4つの ハンセン病快復村でワークキャ ンプを展開しています。 このワークキャンプは、早 稲田大学協定校の中国中山大学をはじめとする現地5大学の学生と現 地NGO「家(JIA )」と協力して行っており、トイレ建設や水道修理、道路整備等のワークを通じ て、 ハンセン病快復村の人たちと家族のような関係を築いてきています。 そして、今年度 もわたしたちと一緒に活動をしてみたい! というメンバーを募集しています。 中国に 行ってみたい人、中国語を勉強している人、ワークキャンプやりたい人、人権問題に興 味がある人、ただ楽しみたい人、ただなんとなくこのメールに惹かれた人などなど、 理由は何 でもかまいません!!
URL:http://www.waseda.jp/wavoc/project-oversea-top.htm/

記事:芳賀 詩織