
――どうして参加しようと思われたんですか?
たまたまふらっと展示を見に行った時に、すごく癒されたんです。
一人一人のパネルの後ろに在る家族の思い、悲しみ、優しさが感じられて。自分は一人じゃないんだ。自分も両親にとってかけがえのない存在なんじゃないかって。どんなにどん底に落ちても、体ひとつと強い気持ちがあれば、何でもできる。大学に通ったりご飯を食べたり、そんな風に生きていること自体がとても尊いことなんだって、確信を得られたんです。
救われた部分がすごくありますね。自分と同じように、苦しんでいる人たちが少しでも楽な気持ちになれたらと思ったんです。
――ご遺族との関わりの中でどのようなことを感じますか?
とにかく想像を絶しますね。今まで自分が経験したどんな悲しみよりもすごく深いものだと思います。結局私たちは当事者にはなれないわけで、共感することは難しい。それでも彼らの気持ちに少しでも近づきたい。そして彼らの経験を聞くことで日常に対する意識を変えたい、そう思っています。
そして同時に、自分たちの預かっているものの重さを感じますね。ご遺族の思いの詰まったひとつひとつのパネルは、彼らにとってはまさに本人そのものですからね。私たちはご遺族の思いをしっかりと受けとめ、預かっているものの重みを常に感じていなければいけないと思っています。それは大変エネルギーを使いしんどいことです。
でも実はこの作業は自分の生き方を問い続けることと一緒なんです。私にとってそのきっかけを得られたことが何よりもご遺族に出会えたことの意味なんだと思っています。
――見る人に何を感じてほしいですか?
生きることって悩みを持つことで、その人にとってそれはとても重いものだと思うんです。でも世界には生きたくても生きられない人がたくさんいる。生命を全うできなかった人たちの思いを感じることで、生きることの尊さを思い、これから社会に出て行く人たちが精一杯生きていく糧になればと思っています。
そしてこのパネルを見ていると、自然と自分自身を見つめることになるんです。そうすることで、悩みをどうやっていい方向に持っていくか考えるきっかけになるんじゃないかと思っています。
現在という時に早稲田大学にいらっしゃる方、これも何かの縁です。ぜひ学生会館に足を運んでいただきたく思います。重いテーマを扱っていることもあって敷居が高く感じられるかもしれませんが、それだけ様々なことを感じることができると思います。パネルと向き合うことは他ならぬ自分自身と向き合うこと。そこで何を感じるか、それは私にもわかりません。少しでも 足を運んでくださった方の明日への生きる力につながれば幸いです。
記事:清矢陽子
生命のメッセージ展
生命のメッセージ展in早稲田大学2007代表
吉田英史さん
(早稲田大学大学院教育学研究科修士課程 )
生命のメッセージ展in早稲田大学公式 HP
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映画「ゼロからの風」公式HP
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