
――今年の早稲田祭のテーマである、「まだまだ知らない、早稲田がある」に込められた思いについてお聞かせください。
これは僕が運営スタッフとして活動していく中で感じていたものが、かなり反映されたテーマなんです。
早稲田大学は、ご存知の通り非常に大きな大学ですよね。学生の人数、サークル活動の活発さは日本でもトップクラスだと思います。
ですが、いろいろな学生がいるがゆえに一体感がないような気がしていて。
僕自身、大学に入った当初は早稲田に対していい感情を持っていなかったんです。高校が好きだったこともあり、ちょっとひねくれていたんですね(笑)。
ですが、運営スタッフに入り、そんな見方が180度変わった。いろいろな団体と触れ合う機会を通して何よりも印象的だったのが、彼らはすごく楽しそうで、エネルギーに満ちあふれていたんですね。
僕が早稲田祭を通してそう感じたように、「大学なんてつまらないな」と感じている人にとって何かきっかけが生まれたらいいな、というのがひとつです。
また、早稲田祭が間近に迫ったこの時期になると、学生会館やキャンパスでもサークルの動きがすごく活発になりますよね。でも、それぞれのコミュニティの中でものごとや人間関係が完結してしまっている気がするんですよ。それが僕にはすごくもったいないことのように感じられたんです。
早稲田祭という場でさまざまな学生が何かを表現することを通じて、それぞれが感化される機会が生まれたらいい。
それらの思いがひとつの言葉として表れたのが、今回のテーマですね。
――今年の早稲田祭における、新しい試みは何でしょうか?
本年度より導入されたものでは、「合同企画」「Pre-Festival」
「FSR(※Festive Social Responsibility=学園祭の社会的責任)」の3つが大きな試みです。
合同企画は、サークルには属していないけれど個人でバンドや芸術活動をしている早大生に、早稲田祭での発表の場を提供しようというものです。そこで互いの発表を目にすることで、新しい何かが生まれたり、切磋琢磨できる場にできれば、と思っています。
芸術の「戸山芸術展」、学術系の「Waseda AcadeMIX」、音楽の「音自慢2008 合同音楽祭」、演劇の「演じ色〜早稲田演劇短編集〜」の4ジャンルにわたって行われるので、是非足を運んでもらいたいですね。
Pre-Festivalはいわゆる前夜祭で、以前から「やりたい」という声は挙がっていたんですが、諸事情で実現が難しかった。ですが今年ようやく実施にこぎつけることができました。
一緒にわくわくできる場を作りたい、という思いのもと、「Pre-Week」と呼ばれる直前の数日にわたって行われるパフォーマンスもあわせて早稲田祭を盛り上げます。
FSRは、近年よく話題に挙がる「CSR(※企業の社会的責任)」を参考に、「社会における学園祭の立場をもう一度考えよう」というもので、環境・バリアフリー・チャリティーの3つの観点から取り組んでいきます。
中でも特徴的なのは、早稲田祭 2008の公式グッズを当日に販売し、その収益を発展途上国の学校建設を支援する団体に寄付するという試みですね。
それ以外にも、従来は9分別だったゴミを10分別にしたり、障害を持った来場者の方にはガイドヘルパーをつけるなど、さまざまな取り組みが行われます。
――山田さんにとっての早稲田祭とは、どのようなものなのでしょうか?
そうだな……一言では言い表せませんね。 早稲田祭は自分の大学生活の本当の意味でのスタートだったし、今まで自分の中で何かが変わる契機となったのはいつも早稲田祭だった。そういう意味で、今年の早稲田祭は僕にとって一つの集大成であることは間違いありません。 ですが、早稲田祭が終わったからといって燃えつきたくはない。ここで終わりではなくて、次の段階へ進むためのステップであればいいと思います。
――早稲田祭に来場する方々には、何を感じてほしいですか?
早稲田祭は早大生だけではなくて、さまざまな大学の学生や中高生、いろいろな人たちが来場します。もちろん、有名人が出演するから見に行こう、という人もたくさんいるとは思うんですよ。 でも、それだけで終わってしまうのはもったいないと僕は思う。たとえばどこかのサークルが有名人を呼ぶとして、そこには何かしらのメッセージや意味が込められているはずなんです。 表向きのエンターテイメント性を楽しむだけでは終わらずに、学生が作る企画の純粋な面白さや参加団体が持つ熱気やエネルギーを、存分に感じてほしいですね。 早稲田祭当日の空気って、すごく独特なものだと思うんです。その空間を楽しみつくしてヘトヘトになっても、エンディングではみんな一緒に盛り上がって終わることができたら最高ですね。
記事:柳館亮太
「早稲田祭2008」運営スタッフ
代表:山田健太
【早稲田祭2008】
開催日時:2008年11月2日(日)〜11月3日(月)
詳細は下記の「早稲田祭2008」ホームページをご覧ください。