合格体験記

合格体験記 vol.11

【ペンネーム】桜島こみかん

2006年3月 鹿児島県立鶴丸高校卒業
同年4月 北九州予備校入学
2007年4月 早稲田大学商学部入学


浪人生としての一年間受験結果息抜き勉強予備校での人間関係最後に


■浪人生としての一年間

予備校に入学する前、自分に誓いを立てた。

  • ・泣き言を言って逃げない。
  • ・一年やってだめならあきらめる。
  • ・自分が落ちても納得するぐらい勉強する。
  • ・早稲田には入れればそれでいい。

ちなみに現役時代、私立型で3教科の勉強に飽きていた僕は怠けるのが怖くて、国立大受験コースに在籍することにした。

その誓いを胸に、予備校に入学してからはとにかく勉強した。
思えば一年間予備校を休んだことは模試を除けばほぼなかったし、ほぼ毎日予備校が閉まるまで自習していた。寝る前は単語カードや年表を見ていた。
授業の予習やノート作りもどうやったら学力に結びつくかを常に考えながらしていた。とにかく必死だった。これ以上自分に甘えたくなかったし、目の前のことから逃げたくなかった。そして、もう高校時代の自分に戻るのは嫌だった。

また、志望校への想いがないと受験へのやる気が萎えてしまうと思い、早稲田への想いを持ち続けるため、携帯の待ち受け画像用に一足先に早稲田に入学した友人から、大隈銅像の画像を送ってもらった。これは合格するまで一度も変えなかった。

予備校というところはおもしろいもので、4月にはどれだけやる気があるやつも、ゴールデンウィークが終わり、夏休みが近づくようになると勉強を怠けるようになり、受験戦争から脱落していった。そういう連中が言い訳をしているのを見ると、まるで去年の自分を見ているようで心からむかついた。目の前から消えてくれとさえ思った。ちょっと精神がおかしくなってたんだろうな、たぶん。

もちろん、それだけの努力にはきちんと結果がついてきてくれていたのだけど、9月あたりから急に成績が伸びなくなってきた。この時はさすがに落ち込んだ。親は「気が緩んで勉強してないからでしょ! 」と的外れな非難を浴びせ、自分の苛立ちを煽るだけでちっとも支えにならなかった。
それでも、努力は続けた。ここでやめたら、去年と一緒だと思った。

結局、本番まで成績が上向くことはなかったけれど、本番のセンターでは自己最高をたたき出せた。嬉しかった。が、それが結果的に気の緩みにもつながった気がする。
センターが終わり、完全な私立型となった僕は赤本を解いたり、色々していたが、明らかにセンター前より勉強してなかった。そして、受験のために上京するともうほとんど勉強しなかった。
でも、不思議と焦りはなく、一年間勉強するだけやってきたからもう悔いはないという気持ちになれていた。



■受験結果

中央大学法学部法律学科フレックスAセンター利用入試合格○
中央大学総合政策学部政策科学科センター利用入試合格○
明治大学法学部法律学科全学部入試不合格×
早稲田大学法学部一般入試不合格×
早稲田大学政治経済学部経済学科一般入試不合格×
早稲田大学商学部一般入試合格○

(表記は判明順)

滑り止めだった明治法に落ちて、挑戦校だった中央法に受かるという番狂わせが起こった。
先に中央が分かったのでよかったが、逆の順番で判明してたら後の入試に響いただろうなとぞっとする。
ま、明治には縁がなかったんでしょう。



■息抜き

浪人生活のところを読むと、寝ても覚めても勉強勉強みたいな感じだけど、息抜きはしっかりしていた。

毎週日曜日は必ず予備校仲間と息抜きに、近場のショッピングモールやゲーセンに繰り出していたし、夏には鹿児島の予備校生を集めた「予備校対抗サッカー大会」に参加した。
さらには木村カエラファンだった僕は、秋、模試のある週だというのに友達3名(うち2名浪人生)と日帰りで熊本までライブを見に行き、深夜3時に帰宅し、少し寝てきちんと次の日(その日?)予備校に行った。(ちなみにこのときの友人2名は無事に今年東大と千葉大に進学しました)

正直、勉強ばっかじゃ頭がもたないので、体育の授業もない浪人生に息抜きというのは不可欠だと思う。ただし、息抜きしすぎてドロップアウトする奴もでてくるので注意。




■勉強

基本的には予備校のテキストの予習復習をしていた。
英語は速読英単語上級編を単語カード作って覚えた。要らない単語もあるけど、あれをやれば自信がつくと思う。
日本史は講師の先生とけんかするぐらいずっと質問していた。結局、過去問に勝る教材はないような気がする。
国語は特別なことはしなかった。やはり過去問の量をこなすのが一番。

赤本は夏が終わるころまで一切手をつけなかった。本格的に解き始めたのはセンターが終わってから。なぜなら、去年赤本を解き始めたとき、まず、簡単なところが得点できないことで自分の基礎力のなさを痛感したからだ。どんな難関大の問題であっても、誰もが言うように大事なのは基礎力。それは早稲田も変わらない。だから夏ぐらいまでは基礎力養成に重きを置いたほうがいい。焦って早いうちに赤本を解く必要はない。

自分は国立型だったので現役時に捨てていた数学・理科に一年間悩まされたが、はかばかしい結果は残せなかったもののセンター利用で受かった大学もあるので、たとえ私大志望でも一年あるならやっといて損はないと思う。



■予備校での人間関係

「友達」
選ぶべき。一緒に勉強できる友達を作ろう。
むかつくことも言ってくれるが、それに鼓舞されたのも確か。なにより、辛い時期を共有した友はかけがえのない財産になる。
「講師」
仲良くなろう。好きになるのは尚よし。
どんどん質問して仲良くなれば成績はあがるわ、苦手意識は減るわでいいことずくめ。
「恋人」
作らないほうがいい。もっと言えば恋愛もしないほうがいい。
うまくいかなくて泥沼化すると勉強に直に響いて、それはそれは大変なことになる。(体験談含む)
たとえ、うまくいってもなぜか受験はうまくいかないことが多いです。恋だの、愛だの、浪人生なのにふざけたことをぬかしていた予備校の友人たちは皆志望校へは合格できず、不本意ながらも滑り止めへ進学したり、受験戦争が延長戦へと突入するという悲惨な結果になっています。(特に男性)




■最後に

一年前に「早稲田に入れればそれでいい」と誓いを立てたはずなのに、元々法学部志望だった僕は中央大学法学部との選択で迷った。数日間色々な人の意見を聞いたが結論が出ず、それでも最終的に早稲田を選んだのはやはりキャンパスの雰囲気、学生の雰囲気に強く引かれたからだった。

そして、今その選択は正しかったと実感している。まだ早大生になって二ヶ月程度だが、受験生として早稲田に入りたくて入りたくてしょうがなかった頃よりも、もっと強くこの大学のことが好きになっている。多分、この気持ちはほかの大学に進学していたら味わえなかっただろう。だから、縁あってこのページを見ているあなたにもその気持ちをぜひ味わってほしい。
一年後、早稲田であえる日を楽しみにしています!



バックナンバーに戻る

▲早稲田の杜TOPへ▲