【ペンネーム】ポテト
2009年3月大阪府立市岡高等学校卒業
2009年4月早稲田大学教育学部複合文化学科入学
■〜高校3年(春)
適当に選んだ普通の公立高校に入学。友達が入ったからという安易な理由で経験ゼロなのに剣道部に入部し、周りが経験者の中で皆に追いつこうと練習に励んだ。 顧問が鬼のように厳しく、毎日しごかれて疲れ果てていたため家に帰っても宿題もせず授業中もほとんど寝ていた。
高3の春になると、さすがにこのままではまずいと思い近くのマイナーな予備校に通い始め、志望校をとりあえず関西では有名だった同志社大学に決める。
そこの英語の講師に「日本史では関関同立は受からない」と言われ、その言葉を真に受け、数学受験を決意する。
1学期は苦手な数学に勉強時間の7割をあて、残り3割で英語を勉強した。
■高校3年(夏)
部活を引退し、そろそろ本格的に受験勉強を始めようと思っていた矢先、返ってきた模試の結果を見て落胆。3か月頑張ったはずの数学の偏差値が45。第一志望は同志社大学商学部だったが、もちろんE判定。 しかし、よく見てみると学校の授業でしか勉強していなかったはずの日本史の偏差値が61。そこで国語、英語、日本史で計算するとなんとかD判定。例の講師の言葉が引っ掛かったが試験科目を日本史に変更した。
この時期に試験科目を数学から日本史に変え、英語もそこまで勉強していなかったため、明らかに勉強が遅れており焦っていた。遅れを取り戻すために効率の良い勉強法を探そうと考え、本やインターネットで勉強法や参考書を探し、本屋に通いつめ夏休みの間に何月のどの時期までどの参考書を使うかなどの細かい受験計画を立てた。
夏休みは予備校の自習室にこもり、集中して勉強した。
夏休みの間に基礎を固めようと考え、英語は英単語、文法事項の確認、『ポレポレ英文読解プロセス50』を使って英文解釈を勉強した。日本史は実況中継をひたすら読み、重要語句を何度も書き写し覚えた。この2科目を重点的に勉強し、国語は古文単語、古文と漢文の文法事項だけを勉強した。
■高校3年(秋)
夏休みの成果が出て、同志社大学でB判定が出るようになる。 しかし、夏休みに頑張った反動でだらけてしまい、ゲームにハマり、本を読みふけるなど堕落した生活を送っていた。文化祭もあったのでその準備にも追われていた。 また、予備校では例の英語の講師がいつも授業で無駄話ばかりするので抗議すると口論になり「お前なんか大学に受からない!」と言われ、ブチ切れて一時期予備校に行かなくなった。
その頃返ってきた模試に遊び半分で書いた早稲田大学文化構想学部でD判定が出ていた。小学生のときに『五体不満足』を読んで以来、昔から早稲田に憧れていたが早稲田なんて雲の上の存在と思っていた。しかし、この模試の結果をみて「早稲田に行ってあの講師を見返してやる!」と考え、志望校を早稲田に変更した。 しかし、自分の通っていた高校からここ十年早稲田に行ったという人間を聞いたことがなく、「お前が行けるわけないだろ」と馬鹿にされるのも嫌だったので親しい友達にだけ早稲田を受けることを言い、周囲には志望校は同志社と言い続けた。 もちろん、例の講師にも早稲田を受けることは言わなかった。
早稲田という目標を見つけた僕は、再び真剣に勉強を始めた。
学校の授業はくだらなかったので授業中は寝て、夜に勉強していた。学校の教師にも「そんなんじゃ力つかない」と何度も説教されたが、それとは反対に偏差値は伸びていき、第2回早大・慶大オープンで学部によってはC判定がでるようになった。
この秋に英語、国語、日本史ともに問題演習に努めた。特に英語なら長文読解、国語なら古文を重視した。この時期は量をこなすことが大事だと思う。しかし、間違った箇所の見直しは大切である。
■高校3年(冬)
ひたすら過去問を解き、その復習。わからないところは徹底的に調べ、今まで使った参考書の復習もした。
疲れたときは「五体不満足」を読みかえしてモチベーションをあげたり、友達の家に行って他愛のない話をしたりして息抜きをした。
そして、例の講師の「お前なんか大学に受からない!」という一言を思い出すことが何よりもカンフル剤となった。
さらに同じ予備校に通っている例の講師から気に入られていた感じの悪い女子が早稲田を受けることを聞き、「負けるわけには行かない!」と対抗心を燃やし、前にもまして勉強するようになった。
■センター試験
英語 160点
国語 147点
日本史 86点
腕試しのために受けたが、一番得意なはずの国語で8割を切るというショックな結果になった。英語も文法で点を落とし、日本史はまだマシだったが早稲田にはまだ足りず一時は絶望したが、センターと早稲田の傾向は違うと自分に言い聞かせ気にしないように努めた。
■直前期〜早稲田大学受験
今まで過去問を何度解いても合格点に達しなかったが、この時期になると5回に1回位の割合で合格点に達するようになり、「あとは運次第だ」と腹をくくるようになる。
前日に上京、親戚に頼んで手配してもらった宿泊先はなぜか新宿歌舞伎町のカプセルホテル。2時間歌舞伎町で迷い、怪しげな男にいかがわしい場所に幾度か連れて行かれそうになりながらもなんとかホテルに到着。 英単語を一通り確認した後に寝ようとするが、隣のおっさんのいびきがうるさく、まともに寝ることはできなかった。一週間の受験期間ではずっとこのいびきに悩まされることになる。
試験が終わり、帰りの馬場歩きの途中でお地蔵さんを発見。手元にあった13円を賽銭箱に入れ、「どこでもいいので早稲田に受かりますように」と祈願する。祈っている後ろで他の受験生が僕を見て笑っていたが、藁にもすがりたい気持ちだったので恥ずかしいとはあまり思わなかった。
。
■受験結果
●早稲田大学文化構想学部・・・不合格
一番過去問では点数が良く、受かるならここだろうと思っていた。
前日眠ることができず、最悪のコンディションのまま受験。
初めての受験ということもあり緊張で手が震え、英語が壊滅。
●早稲田大学文学部・・・不合格
英語の英文要約に苦戦。国語も日本史もパッとせず不合格。
●早稲田大学政治経済学部政治学科・・・不合格
英語がさっぱり手応え無し、国語、日本史で奮闘するもやっぱり不合格。
●早稲田大学商学部・・・不合格
日本史では多少つまずくも英語も国語も手応えがあり、自信があったのだが不合格。
●早稲田大社会科学部・・・不合格
最後の試験、気力も無くなり正直あまりどうだったのか覚えていない。
●早稲田大学教育学部複合文化学科・・・合格
英語は微妙、日本史は手ごたえがあったが、古文で失敗。
受験が終わって門の前で配られている解答速報を見て、落ちたなと確信する。
合格発表の日、それまでに文化構想学部と文学部の発表があり、両方とも不合格だったので全落ちを覚悟していた。期待せずに電話をかけてみると、まさかの合格。 電話を二回もかけてしまい、それでも信じられずインターネットで再確認。 間違いないと確認した後、喜びのあまり一人で叫んだ。その日の昼、部活の友達とカラオケに行く約束をしていて、そこで友達に報告。 驚きながらも喜んでくれ、その日一日は友達とはっちゃけた。
正直、今でも合格したのはお地蔵さん効果としか思えない。
■科目別勉強法・使用参考書
これは参考程度に見ておいてください。人はそれぞれ違う人間なので相性があり自分にあった参考書が一番だと思います。
●英語
【単語】夏休みまで『速読英単語(必修編)』、二学期からは『速読英単語(上級編)』を毎日3章分ボロボロになるくらい繰り返し暗記した。また二学期に入っても月2回は必修編を見直した。
【熟語】『解体英熟語』を高2の冬から定期的に暗記した。
【文法】一学期に『ネクステージ』、夏休みに『即戦ゼミ3英語頻出問題総演習』をやったが、そこまでしなくて良かったと今では思う。
【英文解釈】『英文読解基本はここだ』『ポレポレ英文読解プロセス50』を夏休みにやりこんだ。
【長文読解】『徹底長文読解講義 中澤の難関大攻略』。11月に使用。パラグラフリーディングを習得するために使ったが、どちらかというとパラグラフリーディングよりも設問の解き方を習得した。
【過去問】『教育4年、社学4年、文3年、文構3年、商5年、政経1年』。学部ごとに設問に特有の傾向があるため、たくさん解いて受ける学部の傾向に慣れることが大切。また、長文は復習の時に精読して語彙も増やすとよい。
●現代文
【語彙】『現代文 キーワード読解』。キーワードを知っていると、そのキーワードが出てきた時点でどういう文章か大体わかるので余裕を持って読むことができる。
【解法】『酒井のミラクルアイランド』。11月に使用。早大対策として定評がある。解法が独特で完璧にマスターするのは難しいので参考程度にするといいと思う。
【過去問】『教育4年、社学4年、文3年、文構3年、商5年、政経1年』。早大は現代文も独特なので、数を解くことが大切だと思う。
●古文
【語彙】『ゴロで覚える古文単語ゴロ565(ゴロゴ)』。ゴロにインパクトがあって、びっくりするほど覚えられる。565語もあるので単語集はこれ一冊で十分。ただ載っている意味が少なく、文章によっては違う意味が出たりするので重要な単語は辞書などで別に調べる必要があると思う。
【文法】『古文上達 基礎編 読解と演習45』。夏休みまで使用。体系的に文法事項を覚えつつ、演習ができるので良かった。
【演習】『古文上達 読解と演習56』『最強の古文読解と演習50』。2学期に使用。古文上達は解説が多く力がつく。最強の古文は難しいので余裕があったらやる程度でよい。
【古文常識】『マドンナ古文常識』。息抜き程度に時々読むと良い。
【過去問】『教育4年、社学4年、文3年、文構3年、商5年、政経1年』。現代文に時間をとらないといけないので時間を気にして解いた。
●漢文
【文法】『田中雄二の漢文早覚え速答法』。夏休みに使用。一週間程度の短時間で文法を覚えることが出来るので便利。時々やり返すと良い。
【演習】『漢文道場』。早覚え速答法で覚えたことを実践。これを一通り解くと漢文に慣れるはず。
【過去問】『教育4年、文3年、文構3年』。古文同様、あまり時間は取れないので時間を気にして解いた。
●日本史
【流れ把握】『石川の実況中継@〜C』。教科書代わりに使用。一日3章ずつ何度も何度も読み返した。サブノートがついているがあまり使ってはいない。
【用語】『伊達の速効日本史最勝王−代々木ゼミ方式(Part1)(Part2)』。個人的には日本史のバイブル。合格に必要な情報が全て詰まっている。日本史の重要用語に緑マーカーをひいて、赤シートで隠せるようにし、いつも持ち歩いて時間があるときに確認した。なおPart2の巻末には入試演習問題があるが、解説が全くないのでやる必要はない。
【問題演習】『実力をつける100題』『受験生が本当に欲しかった問題集 日本近現代史』 。
100題は9月に使用、難しい問題もあるが、解説が詳しいのでとてもためになる。
近現代史は11月に使用、答えの用語すべてに出題頻度をA〜Eでランク付けしてあり、マイナーだけれど時々出題される用語が集められているので役立つ。
【過去問】『教育4年、社学4年、文3年、文構3年、商5年、政経1年』。同じ問題が良く出るので学部問わず、過去問研究は非常に大切。一昨年の記述問題が今年の選択問題なんてよくある話。
■最後に
長くて読みづらい文章を最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
僕からひとつだけアドバイスがあります。それは「人の忠告をあまり聞かないこと」です。聞こえが悪いので「他人に流されず自分でよく考えて決めること」と言ったほうがいいかもしれません。
忠告してくれる人はあなたのことを本当に思って言っているかもしれませんが、あなたとその人は違う人間なので最良の方法は違うかもしれません。例えば僕の友達は授業で日本史を選択しているのに例の英語講師に世界史を薦められ、学校で日本史、予備校で受験対策として世界史を勉強して悲惨な結果になりました。これは極端な例かもしれませんが)本当に大切なことは自分で考え、決めることです。「言われなくてもそんなこと分かってる」と思われるかもしれませんが、受験のような非常事態では周りの意見に流されてしまいがちなのです。
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