合格体験記 vol.7 |
2006年3月 千葉県立船橋高等学校業 同年4月 早稲田大政治経済学部経済学科入学 ●予備校の授業は慎重に選ぶ! ●政経受験の勧め ●英語で勝負! ●過去問をいっぱい解く! ●入試本番を迎えて ●最後に 今年度、早稲田大学政治経済学部経済学科に合格しました。1年間の受験生生活を振り返ってみて、皆さんの参考になるかもしれない、と思ったことを書いてみました。もし何かの参考になれば幸いです。 ■予備校の授業は慎重に選ぶ! 私の受験勉強の中で合格した決め手だなと思えることは、2年の3学期という本格的な受験勉強が始まる前に、自分に合う予備校の先生に巡り会えたことです。1年間の受験勉強の間、「予備校のテキスト+先生が指示した問題集+過去問」以外の勉強はほとんどしませんでした。英語は河合塾の早川先生、古文は代ゼミの元井先生、現代文は代ゼミの笹井先生、政経は代ゼミの吉田先生がお勧めです。いくら評判のいい先生でも合う・合わないには個人差があるので、4月の授業開始前にいろんな先生の春期講習や体験授業を受けた方がいいです。 もし、今受けている授業が良いと思えないのなら、たとえ授業が始まったあとでも早めに別の先生に変えるといいと思います。2学期から先生を変える人は多数いると思いますが、はじめから良い授業を受けるに越したことはないです! ぜひぜひ、「コースだからこの先生でいいや……」とか「友達が一緒にいるし」などと言わず、先生選びは真剣にこだわってください。 ■政経受験の勧め 選択科目は政治経済にしました。これはお勧めです! まず、覚えることが歴史に比べて少ないんです。しかも、暗記単語もニュースで聞いたことがあるような言葉が多いので勉強しやすい科目です。特に時間のない現役生にとっては勝負科目の英語に時間をまわすことができるし、歴史科目より浪人生と差が開きにくいのです。もし絶対早稲田! と思っているなら、政経で受験するのも考慮に入れてみてはどうでしょうか? ■英語で勝負! 皆さんご承知なことだと思いますが、ここで私が言いたいのは、他科目でカバーしようとしない!ということです。受験が終わってみて、やっぱり英語が得意な人が志望校に受かっているな、と感じました。地歴公民は直前に必死でやると、結構覚えられます。なので1学期・夏休みは英語を重点的にやって、英語の過去問である程度点がとれるようになったら、序々に選択科目のウエートを増やしていくといいと思います。始めからずっと日本史・世界史ばっかりやっていると、そのうち英語が手に負えなくなってしまうと思うので……。苦手な人もまずは英語で勝負するんだ! と思って頑張ってください。 英語は最終的に『単語力』だと思います。緊張している試験会場で、難しい英単語の意味がわかるとほっとしますよ。お勧めの単語帳は「単語王2202」です。多いと思うかもしれませんが、これぐらいは早稲田には必要不可欠な気がします。 ■過去問をいっぱい解く! ここが他の方の受験勉強と一番異なっている点かもしれませんが……私はとにかく過去問をいっぱい解くことに専念しました。早稲田から馬場に向かって歩いていくとたくさん古本屋があるのですが、そのひとつに赤本を多く取り扱っているお店があります。そこで早稲田の赤本を20冊ぐらい買って、夏以降はひたすら過去問ばかりを解き、弱点に気づいたらテキストを見返したり薄っぺらい問題集を買ってきて補強、間違えた問題はノートに書き出しひたすら暗記する、というのを繰り返していました。 結局集めた過去問を全部解き終えることはできなかったけれど、苦手な国語は60年分ぐらい解いたと思います。市販の問題集をやるよりも早稲田独特の問題形式に慣れるし(特に国語は過去問を重点的にやるべきだと思います)、英語では文の量をこなす練習にもなります。早稲田の問題は、全体的に古い問題の方が最近の問題よりも難しい傾向があるので、後々楽になりました。また、早稲田はさほど問題形式の変化がないので、古い過去問もやる価値ありだと思います。 そして、重要なのは地歴公民! 「早稲田の地歴公民は似たような問題が多く出る」と聞いて実際に問題を解きながら調べてみました。そうしたら、本当に同じような問題がよく出ていたのです!本番でも過去問で見たことがある問題がちらほら出ていました。冬休み過ぎにでも暗記の穴がないか確認する意味で、回答を見ながらざっと問題を眺めてみるといいと思います。 ■入試本番を迎えて 一番初めの試験は、センター試験でした。あまり期待はしていなかったのですが、センター利用でどこか抑えられれば、といった気持ちで受けました。けれど私は8割前後しかとれなくて、「センターすら満足できる点数がとれない私に、早稲田の問題が解けるのかな……」と自己採点をしながら泣きそうになりました。うじうじ悩んでしまい、2、3日あまり勉強が手につかなかった覚えがあります。今思うと、もったいない時間でした。センターはあくまで本番の早稲田の前の『練習』に過ぎません。センターの結果になんてとらわれず、第一志望だけを目指して下さい。 センターが終わってしばらくすると、明治の試験が始まりました。いよいよ本格的に受験がスタートします。 【明治大学政治経済学部】 大きな試験会場で、着いたときにはすっかり萎縮してしまいました。しかし幸運なことに友人が同じ試験会場に。落ち着きを取り戻せることができました。試験はとにかく時間がなかったです。合格。 【明治大学経営学部】 受験校の中では偏差値的には一番低いところだったのですが、逆にプレッシャーになり、時間も短かったので焦りました。合格。 そして早稲田。この頃にはめっきり食欲が減退してしまいました。試験期間中は家に帰ってもあまり勉強しないで、くつろいでよく寝ることを第一にしていました。とにかく「リラックスする」ことを大切にして下さい。試験会場でも、自分なりに緊張をほぐす方法(例えば好きなお菓子を持っていくとか、好きな音楽を聴くとか)を探して下さい。ちなみに私の場合、好きなチョコばっかりを試験会場で食べ、緊張すると他の受験生を見渡し、「あぁ、他の人だって私と同じように緊張しているんだなぁ」と心を落ち着けるようにしていました。 【早稲田大学教育学部社会科学専修】 早稲田初受験。この日が精神的に一番つらかったです……。得意なはずの英語ができず、難しいのはとばして次の問題、また次の問題とやっていたら時間がなくなり、パニックに陥りました。おかげで最後に適当にマークシートを埋めて提出するはめになり、休憩の昼休みはトイレで泣きじゃくっていました。国語、政経で挽回することも叶わず、不合格を確信。難しい問題は必ず周りもできていないはずです。自分だけできないなどと慌ててはいけません。教育学部は第2志望だったのですが、この試験の前にどこか別の学部を練習用に受けておくべきだったなぁと反省しました。進学する・しないは別として、早稲田の別の学部を受けておくのは大変意味があると思います。結果はやっぱり不合格。 【早稲田大学政治経済学部経済学科】 教育の試験で大失敗を犯した私は家に帰ってからも泣き続け、あまりに泣き続けるので家族も呆れていました。しかし、号泣したのが良いストレス解消になったのか、「教育がダメだったんだから、政経は無理に決まっているだろう」と気楽に構えて試験に臨むことができました。リラックスしたのが功を奏し、全く予想外の結果に。合格。 【早稲田大学商学部】 合格するなら商か社学だと思っていたので、前日よりかは緊張しました。普段どおりにできましたが、これは周りもできただろうと不安になりました。合格。 【早稲田大学社会科学部】 早稲田最後の入試、これで全ての入試が終わるのかと思うと嬉しいような、不安なような……。4日目ともなると試験会場の張り詰めた空気に耐えられなくなり、休み時間は教室の外に出てリラックスするように心がけていました。気合を入れて問題を解き、見直しの時間も十分とれました。この日は唯一手ごたえがありました。合格。 ■最後に 受験生の一年間は本当に苦しいと思います。自分は果たして早稲田に合格するのだろうか、早稲田に行けなかったら私はどうなっちゃうんだろうか、と毎晩のように悩んでいました。判定もE判定ばっかりでした。 それでも、私が試験当日に力を出しきれたのは「自分は頑張った」という自負があったからだと思います。夏休みは毎日朝から閉室時刻まで予備校にい続け、学校では休み時間も参考書を眺め、冬休みは紅白歌合戦も初詣も我慢して、机の前に座り続けました。自分が納得するまで頑張ったからこそ、ほんの少しだけ、自信が持てたんだと思います。 早稲田は楽しいです。早慶戦などに見られるような早稲田独特の熱さがあります。例えば富士山に登ったり、映画の巨匠から話を伺ったり、海外に遺跡修復に行ったりする、高校まででは決してなかった面白い授業を受けることができます。全国各地から、さらには世界中から集まる素晴らしい仲間に出会うチャンスがあります。 4月、皆さんと早稲田で会えることを心から祈っています。 風邪には気をつけて、残りの受験生活を頑張ってください。 バックナンバーに戻る |