特設コラム

そばとかつ丼の話

ラーメンと同様に、手頃な価格でお腹を満たせるそば。

そば屋というと格式高い老舗の店を思い浮かべる人が多いかもしれないが、近年は「富士そば」などチェーン店の台頭によって、より手の届きやすいものになっている。短時間で食べることができて、比較的一人でも入りやすいそば屋はまさに学生の味方であろう。

 

筆者も例に漏れず、昼時はよくそば屋に足を運ぶ。

先日そば屋に行った際は、少し欲張ってそばとかつ丼のセットを注文した。

そして注文を終えて待っている間、ある疑問が頭に浮かんだ。

 

「なんでそば屋にはかつ丼があるんだろう?」

 

思い返してみると、そば屋を名乗る店には必ずと言っていいほどかつ丼がある。それどころか、肝心のそばよりもかつ丼や親子丼といった丼物の種類が豊富な店もあるように思う。

…そばとかつ丼の共通点と言われても特に思い浮かばない。いったいなぜ、そば屋でかつ丼を作り、それをさも看板メニューであるように掲げているのか。

 

その答えは意外にも単純だった。

そば屋のかつ丼はそばの副産物だから、である。

そばのつゆは一般的に、「かえし」と「だし」を合わせたものを用いている。そしてその「かえし」を使ってかつ丼を作っているのだという。

かえしとは、一般的に砂糖・しょうゆ・みりんを混ぜ合わせたものだが、この配合は店ごとに異なる。そばの味を決定付けるものであるがゆえに、かえしにこだわりを持つ店も少なくない。だからこそそば屋にはかつ丼があり、そしてそば屋のかつ丼は美味しいのだ。

 

また、そば屋のかつ丼は早稲田にゆかりがあるという。早大生が多く行き交う馬場下町交差点に店を構える「三朝庵」をご存知だろうか。112年もの間多くの早大生に愛され、学生の胃袋を満たしてきたが、先日惜しまれながらもその歴史に幕を下ろした。その「三朝庵」こそが、そば屋のかつ丼発祥の店だったという。

かつ丼の誕生は、大正時代までさかのぼる。当時は高価なものであったトンカツ。同店では特別なお客さんの宴会があるときに、肉屋からトンカツを仕入れて出すようになった。しかし宴会がキャンセルになってしまった際に、トンカツが余ってしまった。そこで、急遽余ったトンカツをそばつゆで煮て卵でとじて調理したのだという。こうしてかつ丼が誕生したのだ。偶然の思いつきから生み出されたかつ丼は、次第に評判になり、全国に広がっていった。

 

早稲田とかつ丼のつながりを知ると、今度そば屋で食べるかつ丼の味は、いつもと少し違ったものになるかもしれない。

 

 

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チケット 1000円

【学内販売】

10月15日-20日 早稲田大学大隈銅像前にて販売

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【学外販売】

❶10月15日から当日までPeatixサイト内にて販売

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❷10月15日から当日までgoogleフォームでお取り置き

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