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ごはんサークル

あなたは早稲田のスーパーカレー少女『いよちゃん』を知っていますか?

皆さんは“間借りカレー”をご存じだろうか。
夜に営業しているお店を、お昼のあいだだけ間借りして営業するカレー屋さんのことだ。
そんな今話題の“間借りカレー”をやっている早大生がいる。

「いよちゃん」こと伊豫隅春乃さんだ。

文化構想学部二年の彼女は大学に通う傍ら、高円寺のお店で定期的に間借りカレーをやっている。
今回は高円寺の「豆くじら」に伺い、カレーに対する熱い思いなど様々な話を伺った。

−やっぱりカレーはお好きですか?

大好きです!もうこの頃三食…三食ではないか(笑)でも毎日カレーですね(笑)


−スパイスカレーとはどのように出会ったのですか?

初めてインドカレーのお店にいったのが出会いです。現地の人がやってるようなお店あるじゃないですか。それまでは、“おうちカレー”みたいなカレーと、給食に出るようなもっさりとしたナンしか食べたことがなかったんです。
でも初めて大きくてモチモチで熱々のナンを食べて「わあおいしいー!!」って思って、カレーも「めっちゃ辛いし、スパイシーだし、複雑な味がするし、なんだこれ!!!」って感動しました。

日本のカレーって、こってりだし脂っぽいし結構食べると胃にもたれちゃうじゃないですか。私自身胃があまり強くなくて。
でもスパイスカレーを食べた後は爽快感っていうか、全然胃にもたれなくて、すごく感動したんです。
冷え性だった私でもスパイスカレーを食べた後はすごく身体がポカポカしてきて、「カレーって身体の中から元気になれるんだ!!」って思いました。

実は、カレーの前はパンが好きで、パン屋さんになりたいと思ってました。最初はナンがとても気に入ってカレー屋に通い詰めていましたが、気づけばカレー屋さんのカレーも好きになっていって、カレーにドはまりしちゃいました。


−カレーを作るときのこだわりはありますか?

そうですね、私のポリシーとして、私“カレー”をカレーとして見ていないんです。“カレー”はスパイスを使った調理だと思っています。インドでは私たちが日常的に味噌とか醤油とか使うように、スパイスをたくさん使うんです。

でも日本人には、スパイス使ってる料理といえばひとくくりにカレーっていうじゃないですか。それちょっと気に食わなくて。だからもう、カルボナーラを“カレー”にしてみたりとか。あと今日の味噌ポテト。「味噌ポテトも“カレー”にできる!」って“カレー”にしてみたりとか。

カレー作りをしているというよりは、日常的に調理の中で自由にスパイスを使えるっていうことをみんなに知ってもらいたいなと思っているんです。


−私たちが思っているようなカレーではないということですね?

そう、カレーじゃないんです。スパイスを使うことができれば、色が増えると思いますね。 “カレー”をキャンバスだとするじゃないですか。調味料を絵の具とすると、味噌や醤油だけでは色が少ない。

でもスパイスって、10何種類とか20種類とか本当にたくさん種類があるんです。つまりは、絵の具が、色が、増える。自分で表現する方法が増えるんです。


−そもそも食に興味を持つようになったきっかけは何だったのですか?

ただ私が食いしん坊なだけです(笑)料理は、母が面倒くさがり屋であまり凝った料理を作らないことがきっかけで始めました。

私は「色々食べたい!」という気持ちがあって、好奇心も旺盛だったから、「じゃあ自分で作ってやる」って思ったんです。それで高校生くらいから自分でお弁当作り始めました。


−色々なごはんが食べたかったんですね。

そう、食いしん坊ですから(笑)

−いよちゃんを通じて初めて『間借りカレー』というものを知ったのですが、『間借りカレー』を始めようと思ったきっかけはどのようなものだったんですか?

私も実は『間借りカレー』のことは全く知らなかったんです(笑)「お手伝いをしてほしい」っていう今のオーナーさんのtweetがTwitterで流れてきて、そこに「まかないとお土産あります」って書いてあったので飛びついたんです。

しばらく普通にアルバイトしていて、「私もカレー作るんですよねー」ってお皿洗いながら話してたら、オーナーに「じゃあカレー作ってみる?」って言われて。「私そんな、え、いいの?趣味なのに?」って感じでした。

最初はオーナーさんの半分を私が作っていたんですけど、だんだん種類が増えて、最終的に間借りのスタイルになってました。


−段階的に間借りカレーの店長になっていったということですか?

そうですね。だからこそはじめられたんだと思います。


−間借りカレーのほかにはどのような活動をほかにやってらっしゃるんですか?

私は農業サークルにも入っていて、地方創生とカレーを一緒にやるっていう活動を少しずつ初めています。

私が地方に行って「おいしい!」「伝えたい!」って思ったものを、ここの間借りカレーだったり、地方でスパイスカレーのレッスンしたりする、っていう活動をやりたいなって思っています。

そうゆうカレーを“地方創生カレー”って呼んでます。お店の壁に貼ってある新聞の切り抜き、あれは私の記事なんですけど、記事に取り上げられている美祢産の食材のカレーは山口県とコラボしたものなんです。

あと調理教室ですね。今自分も大学生なので、本当に激安価格でカレーの作り方を教えています


−Twitterで調理教室の様子を少し拝見させていただいたんですが、賑わっていてですごいなと思いました。

賑わってる写真を撮ってるんです(笑)まだまだ駆け出しなので、上手くいくのかはまだわからないんですけどね。

内容によるんですけど、1500円から2000円とかでやっています。次は “自分でオリジナルカレーを作ってみようの会”みたいなのをやってみたいと思っています。

一回目にどういうカレーを作るっていうのをみんなに考えてもらうんです。私と相談をしながらレシピを考えて、二回目調理場で実際に作るみたいな。二回構成でそんな会をやってみたいですね。


−他に、インドカレーのサークルで副幹事長をやっているとのことですが、そこではどのような活動をしてるんですか?

もともとは食べ歩きサークルでした。

今は違うんですか?

今も、食べ歩き中心ではあります。でも私が

「みんなでカレー作るぞ!」「カレーで青春するぞ!」

って言って(笑)

去年、早稲祭で出店しまして、なんとキーマカレー!みんなでスパイスから配合して売ることになって。無事800食売れました。今年もこうご期待を!(笑)こんな調子で、月一でカレーを調理したりしてます。


個人の活動に関して今後の具体的なイメージはあるんですか?

まだあやふやですね。「いろいろやってみたい」っていう気持ちはあったんですけど、今は一番間借りが楽しいんです。

お客様の反応とか見えるし。どぎついこと言われたりとか、閑古鳥が鳴いたりとか、苦い汁をすすったり大打撃を食らったり、たくさんあるんですけど、それでもやっぱりやりがいを感じます

自分の好きな事で喜んでもらえるのがすごくうれしいです。


−では、まだ具体的にはなっていないんですね。

そうですね。でもやっぱり「食」がすごく好きで、たとえカレーに飽きたとしても、「食」で人をつなげるってことをしていきたいと思っています。

自分で物事考えて生きてきたいタイプの人間なので、就職するかっていうのもまだ少し悩んでますね。


−あと2年くらいですよね。短いのか長いのかはわかんないですけど(笑)

短い!(笑)もし起業するんだったら自分のブランドっていうものが欲しいので、それまでに自分の名を広めて、しっかりブランディングはしていかないとなって思っています。

(取材中もお客さんがふらりふらりとやってくる。カレーを食べている途中、時折いよちゃんが声をかけ、お客さんも楽しそうに会話を交わす。もちろん話題はカレーで持ち切りだ。カレーを食べ終えたお客さんはひとことふたこと感想を添えて、そしてお店を後にしていく。)

手前:味噌ポテトカレー 左奥:サグチキンカレー
右奥:やわらか塩麹チキンカレー

−今のかたは常連さんですか?

私のカレー友達です。さっきの人はこの前たくさんごちそうになった人です(笑)

結構おじさん層が多いんですけど、カレー屋さん行って知り合った人もいます。私はおしゃべり好きなので、普通に常連さんともよくこんな風にお喋りしますね。

−接客も意識しているんですか?

いや、意識せずに自然と喋ってしまいますね(笑)


−そうやって繋がりが増えてくんですね。

楽しいですよ。もうそればっかりですよ。


−最後になりますが、いよちゃんにとって“カレー”作りとはどういうものですか?

“カレー”作りとは自己表現です。自己主張が強い私の自己表現です。自分の細かいところとか、自分のアイディアとか、思い出だとか過去だとか、あと未来も全部“カレー”で描けると私は思っているんです。

さっきも言ったんですけど、

“カレー”はキャンバスで、私がそれに描いていく。それが私の“カレー”です。

取材/文:小笠原玲・今泉志帆 写真:荒川まな

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