合格体験記 vol.33 |
■早稲田大学志望を決めた理由・時期 高1の夏休みに学校の課題の一環で「大学のオープンキャンパスにいく」というものがあって、何となく早稲田に訪れた source。 そこで早稲田の雰囲気をとても好きになった。けれども、学校の雰囲気だけで志望校を決めるのは格好悪い、と思っていた節があり、高3になるまではあくまで学問の内容で志望校を決めようとしていた。 もともと国際関係には興味があったので、ICU、東京外大、また明治の国際日本も視野に入れていた。 本当に早稲田への思いが強まった直接のきっかけは、受験が迫ってきて、ふとかつて行った大学を思い出し、改めて自分が行きたいのは早稲田だと確信した事だった。見栄を張った考えはやめ、自分に正直になった結果だと思う。 国際教養しか受験しないつもりだったのが不安になり、急遽文化構想、文、社学も受験を決めた。これら3学部にも全く興味が無かった訳ではなく、国教に落ちてもこのどれかに受かれば喜んで入学するつもりだった。 つまり、早稲田は、最初はあくまで複数の志望校の中の1つ、漠然と偏差値が一番高いから第一志望校であるといった状態だったが、受験直前になってはっきり第一志望にまで高まった。 ■〜中学三年生 学校の試験で3位以内にいる事にのみ力を注いでいた。テストのためだけに学力をのばす勉強をしていたが、だんだん辛くなってきていた。<>br 中高一貫校だったため、学年の最後で高校の社会科選択があり、地理を選択した。 ■高校一年生 夏、オープンキャンパスで早稲田を好きになるきっかけを得た。 ただこの頃、中学からの無理が祟って鬱病の診断を受けていた上、食事の出来ない時期が続いて身体も著しく弱った。結局病院から学校への出席停止を言い渡され、勉強どころではなく、引きこもっていた。 辛かったのは勉強への心配ではなく、親が社会復帰や生命を心配することだった。 ■高校二年生 学校に復帰、勉強や志望校の検討を始める。志望校には当時、担任の勧めでICUと東京外大を入れていた。 加えて、明治の国際日本、立教の異コミ、法政の国際関係を検討していた。学力はさほど煽りを受けておらず、偏差値は常に70以上あった(数学を除く)ため、精神的余裕を持って志望校を選べた。 勉強科目は、文系数学、地理をやめ世界史、国語、英語だった。ただ、高1で数1Aを勉強できていなかったため数2Bについてゆけず、途中で私立文系にターゲットを絞ることにした。 他の3科目については高1の積み重ねがなくてもついていけた。もし文理選択で迷っている受験生がいたら、数学は高1までの積み重ねが不可欠なのに対し、文系科目は高2からでも努力次第で間に合うと知ってほしい。 ■高校三年生 まず生活面についてだが、特に部活に精を出してはいなかった。 そして、精神病患者として6月くらいまで若干自分を甘やかしていた。はっきりとしたきっかけは無かったが、6月からは学校帰りの寄り道を一切やめ、家で机にかじりつくようになった。 夜は11時に就寝し、朝は6時少し前に起床していた。食事は毎回しっかり摂り、軽食で済ますような事は無かったが、食べるのが速くなっていき、かかる時間自体はどんどん短くなった。食後すぐに勉強する事もいつの間にか出来るようになった。 次に私が実践していた勉強方法について説明する。 まず苦手な国語だけは週2回塾(Z会)に通い、得意な世界史と英語は通信教育の教材を完全に自分のペースで使いつつもほぼ独学で勉強していた。 塾に行ったことで国語力は飛躍的に伸びた。暗記する科目ではないとされる国語にも覚えるべきことはたくさんある。 例えば、私は国語便覧の付録の四字熟語は全部覚えたし、漢字を意味で把握することで漢文の力を養った。また、150語ほどを収録した現代文用語集を1冊だけ買い、疲れたときに眺める、程度の感覚で読んでいた。あとは塾の先生がくれるプリントを徹底的にやり、受験当日はそれをお守り代わりに持っていた。 英語について、まず7月に英検準一級をとる目標を立て、これを達成した。早稲田は全体的に英語重視の傾向があるが、中でも国教のようなところを受験する人には、ぜひ英検準一級をとっておいてもらいたい。 リスニング、語彙、英作文、読解、全要素がバランスよく勉強できる。私はリスニング力増強の為に、音楽を一切禁止し、聞くのは英語のスクリプトのみにした。 何度も同じものを聞くのが良い。受験会場でふと不安になると、何度も聞いて頭に入ったスクリプトを復唱すれば落ち着けるようにもなっていた。 また音読も効果的で、これも同じものを何度も繰り返す。耳も口も慣れてきて口をついて英文が出るようになる。ここまで来た時点である程度聞けるようになっている。 英作文は、仲の良かった先生に添削を頼んだ。毎日書、ノートを2冊使って先生とやり取りしていた。語彙は、模試や問題に出てくる知らない語を全部洗い出し、文法事項を盛り込んだ例文に当てはめてその例文ごと覚えるようにした。 「頻出で無いという理由でこの単語はいらない」、とは決して考えなかったし、語彙はあった方が絶対に有利。 読解はもはや慣れるしかない。国教の問題は文章が長いので、速読のために毎日計1000語超の読解問題を時間を決めて解いた。解く問題が無くなってくると、溜めていた通信教育の問題をやり、さらに足りなくなるとまったく受ける気のない大学や学部の英語もやった。 世界史は、かえっていろいろと細かい事項を知っておくと良い。点と点がつながり、1つのストーリーとして頭に入るようになるため、暗記ではなく理解が出来る。 よく細かい事まで覚えるのが大変だという人がいるが、私に言わせればそれは逆で、出来事と出来事の関連が分からないと時系列もそれが起きた理由も分からないままに暗記するだけになってしまう。暗記した事を覚えておくには、理解が欠かせない。 私は点と点をつなぐ為に、先生の言う事を多くメモし、山川出版の用語集を隅から隅まで読み込んだ。 早大受験全般に言える事は、文系受験者は理工以外出来るだけ多くの学部の過去問をやっておくべき。同じ題材を用いた問題が別の学部で出される事も多い。 試験本番が始まっても、持ち帰った受験問題は他の学部の試験日の前に一度見ておくと良い。 このような感じで勉強を続けていて、1年間受けた模試は全てA判定だったり私立文系受験者の中で全国1位になったりもしたが、合格するまでは全力で勉強すると決めていたため、安心する事は決してなかったし、出来なかった。 いくら良い成績が出ても不安だった。10月には若干スランプを感じ、担任の前で泣いたりもした。 けれども、そんな緊張感を持って勉強し続けた結果、2回早大プレ両方で学部志望者1位を保つ事ができた。 ■センターから本番まで 直前までセンターの国語が苦手で、本番が近づくにつれ点数が低く出る事が増えたが、万全の体調で臨んだ結果、英語とリスニングで250点満点、国語で172点、世界史で98点を収める事ができた。 結果的には本命の早大受験に向けて良い前哨戦になった。 その後担任に呼び出され、センターの結果から計算したところによると東京外大後期受験の合格可能性が80%を超えているがどうする、ということだった。一瞬たじろいだが、もうすぐ早稲田の受験なので邪魔しないでほしいという思いで断った。また併願校に受かったからといって慢心してはならないと自分に言い聞かせていた。 ■入試 早稲田の受験で最初に受けたのが文化構想学部だった。 翌日に国際教養学部の試験が控えていたので、体力を消耗しすぎず全力で受けねばならないというジレンマを抱えて試験に臨んだ。 精神的には、受験勉強期間中あれだけいつも不安だったのに、不思議なほど落ち着いていた。終始落ち着いて試験に臨み、2月20日には最初の早稲田の合格通知を聞くことが出来た。 第一志望でない学部でも、これで早稲田にいけると思うとやっと少し安心できたのを覚えている。 次に早稲田で受けたのが国際教養学部だった。 ひどい状態でこそ無かったが、前日の文構受験で若干疲労していたため、一番の勝負どころである英語を早く済ませたかったが、英語とリスニングは最後に設定されていた。 国語と世界史には順調に全力を出せたが、リスニングが終わる頃には全身が熱く、顔は真っ赤になっていた。しかも試験を終えて帰る道で道に迷い、半ば諦めが入りだした。 しかし文構の合格発表の翌日、社学の試験前日に無事合格通知を聞けた。ここで初めて、何年ぶりかの安堵を感じた。 その次に受けたのが文学部で、あまり相性の良くない問題が出て一瞬たじろいだが、何日か空けての試験だったので体調がよく、また精神的余裕のある状態で受験できた。無事合格をもらった。 早稲田の中で最後に受けたのは社会科学部である。 国教の結果発表も終わっていたため行く必要は自分の中ではなかったが、高校からの要請もあり、近い将来入学する大学を見に行く、といった姿勢で受けた。 会場には何となく他学部受験の日よりゆるい雰囲気が漂う中、後が無いという必死な人もいた。ここでも合格する事ができた。 受験結果として、受験したところは全て合格した。 明治大学国際日本学部 センター利用 合格、奨学金 明治大学国際日本学部 一般 合格、奨学金 立教大学異文化コミュニケーション学部 センター利用 合格、奨学金 立教大学異文化コミュニケーション学部 一般 合格、奨学金 青山学院大学 国際政治経済学部国際政治学科 センター利用 合格 青山学院大学 国際政治経済学部国際コミュニケーション学科 センター利用 合格 成蹊大学 文学部 国際文化学科 センター利用 合格、奨学金 東京女子大学 現代教養学部 国際教養学科 センター利用 合格、奨学金 早稲田大学文化構想学部 一般 合格、奨学金 早稲田大学国際教養学部 一般 合格、奨学金 早稲田大学文学部 一般 早稲田大学社会科学部 一般 合格、奨学金 ■最後に 下手で長い文になってしまいましたが、これが私の受験について私自身が思うことの中で、受験生である君たちに何かヒントを与えうることの全てです。 感情を抜きにしてもここで受験の全てを語ることは出来ないので、君たちが合格したら改めていろいろ聞いてください。国際教養学部2年の大西が早稲田ガーディアンの部室で待っています。 きっとその頃には君たちも受験について語りきれない思いを抱いている事だろうと思います。そんな受験にしてください。 全力を注げばそんな受験になるはずです。だからこその「頑張ってください」で締めくくろうと思います。 頑張ってください。 バックナンバーに戻る |