合格体験記Vol.40 |
■早稲田大学志望を決めた理由・時期 僕は今まで何かを頑張ってきたことがなかった。 「このままではいけない」と感じ、受験という大切な選択を迫られる時期に、努力して有名私大である早稲田大学を目指そうと思い立った。 高校三年生の夏休みが終わる頃だった。 ■高3の9月から10月 基本を固める作業。 早稲田の文学部が第一志望だったので、勉強する教科を国語、英語、日本史に絞った。古文は単語や敬語、助動詞、助詞。漢文では漢字の持つ意味、句形。英語は単語。 とにかくそれらを暗記していた。 英単語は受験当日までやっていた。 英単語は『ターゲット1900』を使用。 本来ならばもっと早くから単語などを覚え始めるのが望ましい。 英語の文法も『Next Stage』を参考に少しずつ手を出していた。 早稲田文学部においては長文さえ読めてしまえばこちらのものだ。 一から文法をやるのは骨が折れるが、そのための足掛かりとしてきちんと取り組んだ。 基本というのはつまらない学習方法だが、これを後回しにすると悲惨なことになる。 古文や漢文のはこの時期のうちにやり、以降たまに見直すくらいだった。 教材は学校の教科書や授業で配られたプリントを使っていた。 日本史に関しては、復習を徹底すること。一度やったことなので、忘れていたことを反省しながらの見直 早稲田文学部の日本史は教科書だけではカバーできない部分もあるが、そういったところは他の人もできないことが多い。 まずは授業で習った箇所を復習し、確実にできる問題を落とさないような基本的な学習を心がけよう。 ■高3の11月から12月 応用的な分野に踏み入っていった。 赤本に本格的に取り組み始めたのもこの時期だった。 模試の結果が特に気になってくる頃だが、僕の場合早稲田文学部はE判定しか出ていなかった。 諦めなければ何が起こるかわからないものである。 古文では和歌の修辞法や漢文の背景知識に関する学習、英語ではひたすら長文問題を解いていた。 長文問題の数をこなすのは重要だ。 やればやっただけ力がつくのではないだろうか。 スピードをつけるためにも慣れは必要である。 そして文学部の英語には、大問五に英文を一文で要約という大きな壁がある。 これはなるべく文中の語を使わず言い換えて書かなければいけないので、長文練習の中で様々な表現方法やイディオムを覚えてしまおう。 日本史では各時代の文化やあまり授業では触れなかった細かい知識の吸収を開始した。 正直枝葉の知識は覚えだすときりがないので、あくまで基本を重点的に。 ■直前期 試験直前は今までの総復習。 赤本をやって自分のどこが弱いかを確認し、補完していった。 センターが散々な結果(英語134点リスニング42点 国語133点 日本史89点)となってしまったが、腐らずむしろバネにして残り短い期間を頑張った。 この時期は試験当日に向けメンタルをやられないように気を付けよう。 疲れたら休むこと。焦りは禁物。 ■受験結果 受験結果 早稲田大学文学部 合格 明治大学文学部文芸メディア学科(全学部統一試験) 合格 同上 センター利用試験(3教科) 不合格 南山大学人文学部心理学科 合格 南山大学人文学部人類文化学科 合格 愛知県立大学日本文化学部国語国文学科 合格 早稲田の受験を文学部だけにしたのは成功だったと感じている。 なぜなら、文学部の試験対策に特化した勉強さえやっていれば良いからだ。 赤本の冊数も少なく抑えられた。 僕の場合は文学部に絞ったからこのような受験内容だったのであって、選択肢を増やしたい方は複数の学部を受けてももちろんよいと思う。 ■教科別アドバイス 国語 これまで現代文の学習について言及してこなかったが、僕がやったのはセンターの問題集と赤本だけだった。 基本的に現代文は問題の中に答えがあるので、自分で勝手に想像せず本文をしっかり読み解き、理解することが大切である。 文章に慣れるために本をよく読んでおくと効果的かもしれない。 古文漢文は情景を思い描くことが重要。 登場人物とその役割をはっきりさせ、頭の中で本文通りにストーリーを展開させよう。 漢文は漢字一つ一つの意味さえ追っていけばすんなり話の流れがわかるだろう。 英語 くどいようだが、とにかく長文を読むこと。 文学部の英語は大問が5つあるが、1、2、3はまず長文を和訳できるかどうかである。 大問2は言わずもがな、大問1は文法問題としての穴埋めというよりも文に適切な意味の単語が入れられるかだ。 どれだけ正確に和訳でき、単語の知識があるかが勝負。 大問3は文章の挿入。 英文の流れをいかに見極められるか、ここでも長文の読解能力が求められる。 選択肢の文中にあるキーワードとなる単語を抽出できれば、少し解きやすくなるだろう。 話の流れと、ある単語はリンクしているからである。 大問4はイディオム中心の問題。 本文自体は短くそこまで複雑な内容でもないので時間をあまりかけないようにしよう。 大問5が山場といったところだろうか。 赤本での解答例を参考に要約のパターンを掴むこと。 自分でどういった構成の文章を作り出すかのテンプレのようなものを作ってしまおう。 日本史 日本史は暗記教科ではない(文化は除く)。 どんな背景でどんな人物が関わりなぜその事件が起こったのか、前後関係をきちんと理解し歴史の変遷を把握する。 そうすれば一見わからないような問題も、考えれば答えを導き出すことができるだろう。 また、僕はよく友人と日本史の一問一答を出し合っていた。 試験問題が友人に出した、もしくは出されたものだとそのときの記憶が頭に浮かぶのだ。 ひとりで黙々と覚えた知識よりも頭に刻み込まれるので効果的。 記述の対策として覚えづらい漢字が使われている用語は要チェック。 ■受験への心構え まず、言い訳をしないこと。 まわりにも自分にも。 僕は自宅と学校以外であまり勉強をしなかった。 自宅だとすぐだらけてしまうだとか、周囲がうるさいから集中できないだとか、そんなことを言っているうちは甘いのではないだろうか。 自分の意志が弱いことをわざわざ飾り立てて言い訳にしても、志望校に合格することや成績を上げることのなんの手助けにもならない。 いつでもどこでもきっちり学習できるような強い精神力をぜひ身につけてほしい。 同じような理由で、他人のせいにもしないこと。 よく伸び悩んでいることを教師のせいにしている人がいたが、できる人間は誰に指導されようとも結果を出すだろう。 愚痴を言う暇があったら自分を見つめなおし何がいけないか考える。 モチベーションを常に高く持つことは大変なので、共に切磋琢磨し合える友人を作るのがよいだろう。 僕は、「あいつを見返したい」、「あの人には負けたくない」といったライバルを作ったりもした。本当に大事なことは勝ち負けではない。 しかし、誰かと自分を比べることはやる気の源になる。 何時間勉強したなどは重要ではない。 中身に焦点を当てること。 時間は気にせず、やれるだけやる。 疲れたら休む。 休むことは大事だ。 無理をして頭に詰め込むのは効率のいい学習とは言えない。 やる気のある時、集中力が続く限り勉強するべし。 ■参考書など 学校の教科書はしっかり目を通し、配られたプリントなどはきちんとやること。 そのうえで自分の弱点を補える参考書を見つけるのがよい。 英単語は大事なので、一冊自分に合った単語帳を見つけられると大きな武器になるだろう。 先にも述べたが、僕はターゲット1900を繰り返し読みこんだ。 覚えたと思った単語でも、度忘れしたり目にしても意味がぱっと出てこないことがある。 そのようなことを防ぐため英単語は油断せず入念に。 ■受験生へのメッセージ 受験の日々はかけがえのない財産である。 受験は辛いとよく聞くだろうが、僕にとってはとても素晴らしい期間だった。 こんなにも張りあいのある生活はこれまでしたことがなかったからだ。 みんながみんな必死に努力していることを感じられるあの空気は、非常に素敵なものだ。 必死になろう。 この1年はこれでもかというぐらい勉強してやれ。 早稲田大学での皆さんの活躍を期待している。 バックナンバーに戻る |